パステルと呼ばれるものには、ソフトパステル、ハードパステルと、形状が鉛筆型のパステル、および、メディウムの異なるオイルパステルがあります。
通常のパステル同士は硬さの違うものを併用できますが、オイルパステルは併用できません。
■パステルの種類
パステル
ソフトパステル:顔料の伸がよく、擦筆や指でのぼかしが容易です。広い色面をタッチを出さずに塗るのに向いています。通常、パステルと呼ばれているものです。

セミハードパステル:やや硬めの割れやすいパステルです。エッジやタッチを生かしたり、線を描くのに使いやすく、ソフトパステルと表現上で併用できます。ソフトパステルより多めの固着材により固められています。

ハードパステル:硬めで折れにくく、細い線も描けるのでクロッキーやエスキース等に使用されます。粘土質が多く含まれていて安価です。ぼかしというテクニックでは、上記ふたつのパステルに劣ります。

パステル鉛筆:パステルを鉛筆状にして細密描写を可能にしたものです。

粉末状パステル:顔料状の色粉で、振り掛けて彩色します。

オイルパステル
比較的柔らかく、顔料を少量の乾性油やワックスで固めている。




パステルの基礎知識

【名称】
顔料とメディウムを混ぜて「ペースト」状にして成型し、水分を蒸発させて造ることから「ペースト」が語源となって『パステル』の名が生れました。

【組成】
顔料とメディウムを混ぜて「ペースト」状にして成型し、水分を蒸発させて造ることから「ペースト」が語源となって『パステル』の名が生れました。

成分
 
顔料
有害性がなく耐光性に優れたものを精選して使います。
体質顔料
明度を調節する亜鉛華や炭酸カルシウム
メディウム(少量)
メディウムはトラガカントゴムやアラビアガムの薄い水溶液

【構造】
精選された顔料に極く薄いメディウムを加え、十分に練り合せて棒状に成型してつくります。
メディウム中のゴムの濃度により硬度の異なるパステルができます。薄い場合には、極く柔らかい「ソフトパステル」になり、濃い場合には硬い「ハードパステル」ができるます。 顔料とメディウムを混ぜて「ペースト」状にして成型し、水分を蒸発させて造ることから「ペースト」が語源となって『パステル』の名が生れました。

【製造工程】
パステルの名門、イギリスのデーラー・ラウニー社の工場でパステルの製造工程を見てみましょう。
顔料をバインダーと練り合わせ団子状にする。
熱をかけて帯状に絞り出す。
乾燥後ラベルを貼り、パッケージする。
【明度】
パステルはパレット上での混色や塗り重ねが難しいので、原色だけてなく多くの中間色がラインナップされている。
ラウニーでは「0」から「8」で表示される。一般に数字が一番大きくなる色の方が彩度が高く、原色になる。番号が小さくなるほどホワイト顔料が加えられ、明るいいわゆる「パステルカラー」になります。

ブラックとホワイトは原色の「0番」のみあります。
ソフトパステルもスクエアーパステルにも共通の番号がついていて、同一の番号は硬さのみが異なる同一の色です。


【支持体】 表面に適度な凹凸があり、堅牢な紙が向いています。
最もパステルの食いつき良い紙は、木炭紙としても使われている「アングル紙」が使いやすい。
アングルボードの場合には剛性もありもっと描きやすいといえます。
また、凹凸のある水彩紙も表面が丈夫で、パステルの描画に適しているといえます。

アングル紙
ラングトン水彩紙
(ラングトンブロック
クサカベのフキサチーフ)

アングル紙・・・キャンソン社
コットン紙
ミタトン紙・・・キャンソン社
MBM紙・・・アルジョマリー社
ラングトン・・・デーラー・ラウニー社
マーメイド紙
ラシャ紙

などが向いています。
ケント紙のようなツルツルした紙質の紙はパステルが乗らず描きにくいかもしれません。

【定着液】 パステル自体は画面上での固着力が殆どなく、保存にはフキサチーフ(定着液)を掛ける必要があります。
通常は、専用の「パステルフキサチーフ」を使います。木炭用の「フキサチーフ」は、定着力が強くなるよう樹脂の濃度が高められていて、むやみに使ってしまうとパステルのパステルらしい柔らかな表現が消えてしまい、色もやや沈んだ感じになるかもしれません。
クサカベでは、パステル専用の「パステルフキサチーフ」を作っています。
良い定着液の条件は「速乾性」で、塗布後、色の変化を生じないものがです。使う前に、作品以外で濡れ色の状態を試してみてください。



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